五観の偈その③ その他
三つには心を防ぎ過を離るることは貧等を宗とす
食事を頂くに当たり、欲を押さえて必要な量を適切に頂くと言う教えです。普段の生活で美味しいが出されれば、ついつい食べ過ぎてしまい、ほどほどの物が出されれば、もっと美味しい物への欲求が深まり、嫌いな物が出されればよけてしまいがちになります。これらは『赴粥飯法』の中で、「貪」「瞋」「痴」と記されています。「貧」は食欲、むさぼる事。
「瞋」は瞋恚(しんに)怒り憎む事。「痴」は愚痴、物の道理を分からぬ愚かさの事。これらを仏教では悟りをさまたげる、三悪としています。これらを取り除くのが仏道修行の形態だと思います。